山形ドキュメンタリードリームショー  ポレポレ東中野にて

「Justice」という映画を観た。ブラジル社会の小さい犯罪を扱う裁判、拘置所、裁判官の日常、公選弁護人の日常、犯罪者の家族の日常に、カメラはごく自然にまなざしを向ける。ブルーがかった裁判の部屋、一辺10メートルの牢獄に40人近い収容部屋、町の交差点で車ガ停車している間に、ジャグリングを披露して小銭をせびる少年と少女、執行猶予付きで釈放された少年が拘置所から一人帰る、ある裁判官が最高裁の裁判官に抜擢される、その裁判官の担当だった容疑者のギャングの最終判決を、新米の裁判官が書類だけで判断して判決を言い渡す、裁判を半年待ったギャングが懲役三年の判決を受ける、そのギャングには子供が生まれた、家族は泣き崩れる。
 ブラジル社会の底辺の拘置所での面会場面は、本当に狭い部屋ニぎゅうぎゅう詰めで面会していた。裁判所では、小さい部屋で、裁判官と検察官と公選弁護人、証言者などが小さい犯罪を前に、淡々と裁判を繰り広げていく。カメラは、落ち着いた構図で物事の経緯を見つめている。一番印象的だったのは、薬の密売で執行猶予付きで保釈サレタ少年が一人で高架下を歩いて帰る後ろ姿と、バスを待つ裸足がとても印象に残った。全ては社会的な構造は放置されたまま、ジャスティスという名の周辺で起きている日常にすぎないのかもしれないと感じた。
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by barubuhutatabi | 2006-09-29 00:27 | 映画


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